卒業しました!カナダで学んだ僕が後輩に伝えたい2つの大事なこと。
先日、無事に大学を卒業しました!
コロナの関係で卒業式はオンライン開催だったのですが、いつか実地でもしてくれるそうなので有給が取れたら行こうと思っています。
この4年間振り返ってみてまず思うのは、「めっっっちゃ長かったな。。」ということです。
カレッジ進学、専攻の変更、大学への編入、クラブ/課外活動/バイト、六回の引越し、就活、コロナでの緊急帰国、オンライン授業、オンライン卒業式、とメジャーな出来事だけでも色々ありました。
自分で写真を見返しても結構顔が変わったな、と思いますし、帰国してからも「男らしくなったね」「落ち着いてるね」「おっさんになったね」「老けたね」とお褒めの(?)言葉をよく頂きます笑
というわけで今回はベタではありますが、今留学中の皆さん、そしてこれから留学を考えている皆さんに向けて、僕がカナダで学んだ2つの大事なことをご紹介したいと思います。
自分がコントロールできることに集中する
日本で生きていてもそうですが、海外で生活していると本当に色んな信じられないこと、今までの自分の中の常識ではありえないことが起こります。
些細なことでは、バスが時間通り来ない、待ち合わせ時間はもはや目安など、もっと大きなことでは、人種差別、ドラッグ、銃、貧困など、日本ではあまり馴染みが無かった様々な物事や問題が身近に溢れています。
このような環境は、はじめの方は本当にストレスフルでした。
待ち合わせ時間を全然みんな守らないし、バス来ないし、駅にトイレ無いし、中国人と間違えられて罵詈雑言吐かれるし、街中でホームレスの方にお金をくれとしょっちゅう言われるし、めっちゃ身近に違法のものも含めたドラッグがあるし、といった感じでした。
一つ一つの出来事は些細なものなのですが、これらが日常的に繰り返し身の回りで起こると段々、精神が疲れてきてしまいます。勉強が大変なとき、プライベートが上手くいってなくて精神的な免疫力が低下していたときは特に辛かったです。
そんな中で、何かの本で読んで凄く納得したのが、「自分が人生でコントロールできることに集中しなさい」というものでした。
他人や環境の根本的な性質を変えるのは難しいし、それらをコントロールするには多大なる労力を要する。だから、最もコントロールがきく物事、そして自分自身の行動や思考に集中することで、人生の幸福度が上がる、といった内容でした。
確かに、自分の力ではどうしようもないことに影響を受けることが多かったから、それならば自分でコントロールできることに集中しようと、思考や行動を意識的に変え始めたのを覚えています。
それからは、人間関係の断捨離を行ったり、バイト先や住む場所などの自分の周りの環境の質に自分なりにこだわったりするようになりました。
友達も結局、量よりも質です。
また、「置かれた場所で咲く」精神も大事ですが、自分が咲き誇れる場所を見つけるのも大事だと思います。
日本ではよく、一つの物事ひたすら続けること、一つの場所にとどまり続けることが美徳とされます。そして、それらの価値観から外れる言動は「逃げ」とされることも多くないでしょうか。
確かに、落ち着いて物事に取り組む姿勢は非常に大事だと思います。
長く物事に取り組んで、はじめて得られるものもあるでしょう。
しかし、「成長」や「輝きかた」の方法、物事に対する取り組み方、そして「一貫性」の定義は人それぞれなので、一概には言えないのではないでしょうか。
他人には見えない、その人だけの軸も存在します。
ランダムな経験を通して、初めて見えてくる自分なりの軸もあるでしょう。
皆さんも外的要因によって大きく人生の質が下がっていると感じるなら、自分がコントロールできることに集中することをおすすめします。
そうすることで、結果的に自分が思っていた通りに物事が進まなくても、「自分ができることはやりきったから後悔はない」と思えるようになると思います。
「あの時こうしておけばよかった」「どうしてこちらを選んだのだろう」と過去の選択を悔いてばかりいるのは全く生産性がないうえ、当時の自分に対しても失礼だし、結局は納得しきれるまで物事を詰めきれてなかったということだと僕は考えます。
今、自分ができることを精一杯やりきってあとは天に任せることこそが、人生における幸福感の向上に繋がるのではないでしょうか。
自分を見失わずに、成長する
留学生は、時として自分を見失いがちです。
一つ目の要因は言語でしょう。
日本語しか話していなかった人が、英語などの第二言語を話すようになると、「その言語を話す自分」という第二のアイデンティティができる場合が多いと思います。
話す単語や扱うコンセプトも違うので、その言語特有の価値観にも影響されます。
日本語を話している時は大人しい感じなのに、英語を話す時はアグレッシブルになったり、もっと明るい感じになったりする人も多いでしょう。
二つ目の要因は周辺環境の変化によるものです。
これは留学先の国や地域やそれぞれの学校の文化にもよりますが、日本とは大きく異なる環境で生きていくには、その環境に順応するために自身の性格も変わらざるをえない場合も多いです。
元々、大人しかったけれどアメリカのディベート文化に揉まれて、はっきりと自己主張するようになった。
環境問題や性差別問題にもっと関心を持つようになった。
白人に囲まれて暮らしているうちに、気付いたら自分も白人至上主義的な考えに染まっていた。
色んなケースがあると思います。
ここで気をつけたいのが、色んな要素をランダムに取り入れすぎることで、本当の自分を見失ってしなわないようにすることです。
それぞれの環境で快適に暮らして、また生き延びていくための環境適応は必要です。しかし、それが本来の自分のアイデンティティを壊してしまうほどのものである場合は、注意が必要だと思います。
例をあげるなら、あくまで傾向としてですが、アメリカやイギリス(一部)に留学した日本人の中には自己主張はしっかりできるのですが、人の話を全然聞けていない人が多いように感じます。とりあえず自分の意見を押し通す、相手が話をしている時でも話に割り込む、次に話すことを考えているような感じを受けます。
アメリカの大統領選のディベートやイギリスの議会をイメージしてもらうと分かりやすいでしょう。
別にそれが良いとか悪いとかいう問題ではないのですが、多分、日本では生きていきにくいだろうなと感じます。
逆にカナダに留学している日本人は、全体的に良くも悪くもいわゆる留学生らしくなくて、そこまで尖っていない人が多いように感じます。
僕にとっての成長することとは、様々な文化や慣習の中で、自分がいいなと思ったり、参考にしたいなと思う部分を自分の根幹にあるアイデンティティの周りにバウムクーヘンみたいに付け足していくイメージです。
そういった根幹部分を取っ払って、留学中に"新しい自分"を作り上げてしまう人は、人格も話す内容も薄っぺらくなりがちです。
その結果、卒業後の進路や生き方もあやふやになって迷走している人達を散見してきました。
自分の中の「自分らしさ(日本人らしさ)」を取っ払って、とんがりまくったまま帰国。
日本に帰ってきたものの、カルチャーアジャスメントを上手く行えず、「あー、(留学先の名前)に帰りたいなぁ」なんてぼやきながら、ジョブホッピングしたり、海外大学院への進学やアーリーリタイアを考えたりする人が多いのも事実です。
転職や海外大学進学、アーリーリタイアを否定しているのではありません!
きちんとした理由を持って、計画的に上記の選択肢を選んでいる方もたくさんいます。
ただ、そうしている人達の中にはあまり幸せそうではない、と個人的に感じる人が一定数いるのも事実です。
新しい文化に慣れること、色んな価値観に触れること、新しいことを学ぶことは留学生活において非常に大事です。
そのプロセスの中で、"かぶれる"こともあるでしょう。(アウチ)
大事なのは、留学前の"ダサくてカッコ悪い"自分から逃げないことです。
そのダサくてカッコ悪い自分が頑張ってきたおかげで、今の自分があるのです。
"自分探し"をするために、バックパッカーになったり、何かのセミナーに行ったりする必要はありません。
鏡を見れば、いつもそこに自分自身が見えるはずです。
そもそも"自分"とは探すものではなくて、知るものではないでしょうか。
そんな「本来の自分」も大事にしながら、色んな価値観に触れて自分自身をアップデートしていくことで、本当の意味でリアルで魅力的な人間に近づけると僕は考えます。
まとめ
今回は僕がカナダで学んだことをざっくりまとめてみました。
かなり抽象的なことも多くなりましたが、なんとなく参考になれば嬉しいです。
コロナの関係で、現在留学中の皆さんも、これから留学を考えている皆さんにとっても大変な時期だと思います。
上手に自分のご機嫌もとってあげながら、学びの多い留学生活にしてくださいね。