2019年版:FIC (Fraser International College)ってどんなところやねんというお話。
FICって知ってる?
皆さん、こんにちは。
先週FICの夏セメスター入学の新入生のオリエンテーションDAYがあったようで二年前の自分のオリエンテーションのことを思い出していました。僕は秋セメスターから入ったので入学者もとても多くてキャンパスツアーの時なども大勢で雨の中ぞろぞろと歩き回ったことを覚えています。
といった訳で今回は今更ですが未来の後輩のためにFIC (Fraser International College)についてPros and Cons形式で紹介していきたいと思います。ちなみに2019年現在僕はSFUの三年生なので多少僕がいた時とは変わっているところがあるかと思いますが参考にはなると思います。
以下の内容は全て僕自身の個人的経験と意見に基づいたものであることをご理解下さい。入学基準などの正式な情報は各自の責任で正式な機関にお問い合わせ願います。
Pros 編
まずは良い所からということでPros編。
FICへの敷居は低い
まずは何といっても敷居が低いです。目指すレベルにもよりますが海外の四年制大学に直接入学するとなると割と早い段階からの入念な準備が必要になってきますしエッセイの準備や課外活動の実績など英語力以外にも色々なものが求められることになります。しかしFICは高校を出ていてとりあえずある程度英語が出来たら普通に入れます。
英語の出来具合によって違うレベルでの入学も可能です。
なのでバリバリの国内大学進学路線で高校二年の夏から急に進路変更した僕も学年を落とさずに入れました。この敷居の低さが意外と落とし穴でもあるのですがこれはConsパートでお話します。あとAdmission Requirementsはこちらのサイトから確認できます。
https://www.fraseric.ca/admission-requirements
クラスサイズが小さい
FICの授業は全て高校の教室ぐらいの大きさなので多くても1クラス40人を超えることは無かったと思います。やはり一年生の頃からいきなり200人規模の大ホールにぶち込まれるよりはそんなに大きな教室の方が教授との距離も近いですし何かとやりやすいです。ちなみにSFUに入った今は映画館みたいなホールで現地生と授業を受けています。大丈夫です、ちゃんと慣れます。
色んな経験をカレッジ内で出来る
FICでは生徒関係のボランティアの機会が沢山用意されているので積極的活用すると友達も出来るし色々な経験が出来るので是非参加しましょう。僕はFIC ACTというところでFIC生に向けての校内イベントを企画したりするところで活動していたのとオリエンテーションの手伝いをしていました。どの団体でもチームで活動することになるので違う国の人達と一緒に行動することでチームワークスキルを磨くことにもなります。
日本人が少ない
これはprosにもconsにもなり得ると思うのですがFICは全然日本人いないです。僕がFICに在籍していた間1クラスを除いて常に教室では日本人は僕一人でした。カレッジによっては日本人が多くて日本語ばかり話してしまうというようなことも聞いたことがあるのでちょっと英語まだそんなにやから伸ばさなかんわ、という人にはいいかと思います。
あと探せばちゃんといるので日本人の友達も作っておくべきです。SFUに入れれば合計四年間ほどの旅になるので同じ母国語を話し同じカルチャーをバックグラウンドにしている人はやはりいると安心しますしいざという時に助け合えます。たまにノーニホンジンポリシーを掲げている人がいますが上記の理由で僕はあまりオススメしないです。
ちなみに日本人ほんまにおらんわ、という時はSFUのJapanese Networkというイベントに来れば少しは日本人に会えます。僕も昔幹部をしていて今でもたまに遊びに行ったりします。
一年でそこそこのレベルの総合大学に入れる
日本人大好き、ランキングのお話です。SFU(Simon Fraser University)は医学部が無い中規模の国立大学ですが世界ランキングは大体250あたり、日本の有名どころだと筑波や九州大学と同レベルに当たります。ただWorld rankingと日本人の感覚のランキング大きくズレていて例えば日本で優秀とされている慶應大学は301-400で岡山大学と同レベル, 早稲田は401-500で徳島大学と同レベルと, なんか違う感が否めないのも事実です。
ちなみにworld rankingは色々なものがあるのでこれらはあくまで目安です。個人的にランキングはあまり興味がないので違うランキングのデータを持ってきてそれは違うと怒り出さないでください笑。要点はFICで一年頑張ればまあまあのレベルの海外総合大学に編入できますよということです。カレッジからの編入の場合は大体三年次編入のことが多いので少しでも多くの時間を総合大学で過ごせるのはアドバンテージです。
大学に住める/大学の施設を使える
FICはSFU Burnabyキャンパスの敷地内にあるのでFICはSFUの寮にも住めますしSFU
の施設はジムや図書館も含めてSFU生と同様に使えます。さらにSFUのクラブにも入れるのでFICだけじゃなくてSFUにも友達を作る事ができます。大抵カレッジの施設は総合大学のものには及ばないのでカレッジにいながらuniversityの施設を使えるのは便利です。ちなみに僕も一年生と二年生の間は寮に住んでいました。寮はいくつか種類があり申請すれば友達と住めるところもあります。
寮に住んでいた時は自炊をしていなかったので食事は主に学食で済ませていました。この学食がなかなかに強くてMeal planに入ると24/7のバイキング形式の食堂に一日何回でも行けてしまいます。
ちなみにMeal planに入っておくとFIC内のカフェテリアでも1日に一回は無料で食事が出来ます。(あまり美味しく無い) 学年が上がるとみんなキャンパス外に住みだすので早いうちにキャンパスに住む経験をしておくと良いと思います。ちなみに僕も今はキャンパス外でルームシェア/自炊しています。 カナダに来てから英語力より自炊能力の方が上がったような...。
友達を比較的作りやすい
前にも書いた通りFICは高校の延長上のようなところなので比較的友達を作りやすいです。というかFICで友達を作っておかないとSFUで厳しいことになります。これは現地生も含めてみんなが言うことですが本当にSFUは友達が作りにくく、授業に来る→授業を受ける→教室を去る、といった感じのルーティーンを繰り返すことになるので何かのクラブに属したりしない限りは友達は出来にくいです。なのでFICにいる間に出来るだけ多く幅広く友達を作っておくことをオススメします。
去る人は去るし残る人は大事な友達になるし友達の友達が友達になることも多いです。FICにいるうちに人間関係の土壌を耕しておきましょう。
奨学金もらえるかも
FICでの成績が良かったりなど条件を満たせば奨学金をもらえます。僕の成績はそんなに良く無かったので詳しくはこちらからどうぞ笑
https://www.fraseric.ca/scholarships
そもそもバンクーバーええとこやで
FIC/SFU (Simon Fraser University) はカナダのバンクーバーに立地しています。バンクーバーは世界の住みやすいランキングでが常に上位にランキング入りしていますし人種も多様なので圧倒的に人種差別も少ないです。
アメリカと違い銃社会ではないのでwalmartに銃コーナーも無いです。アメリカにいた時はコーヒーショップのバーの隣に座っていたおっちゃんが腰に拳銃さしてるみたいなのが日常茶飯事だったのでやはりカナダの方が住むにあたって安心感があります。バンクーバーについてはまた他の記事で書くのでここではとりあえずバンクーバーええとこやで、というまでにしておきます。
Cons編
続いてはCons編。
人種の偏り
人種の偏りが結構あります。具体的に言うと僕がいた時は中国とインド系の生徒がすごく多かったです。専攻にも寄るとは聞きますが基本的に休憩中など教室では英語以外の言語が聞こえてくることが多いですし特に初めの方のセメスターだとあんまりみんな友達がいないので必然的に同じ国の者同士で集まり自分達の言語を話すと言うことが多々見受けられました。
上にも書いた通りFICは日本人がかなり少ないのでかなりこれは厳しいです。人によっては中国人が多すぎて嫌、といった理由で辞めていった留学生もいました。バンクーバー自体が中国人が多いのである程度は仕方がないとは思いますが英語もまだそんなに完璧じゃない時に周りで知らない言語ばかり話されると結構疲れてきますし、見た目がそんなに変わらないと言うことで知らずに中国語で話しかけらりたりするとあまりいい気分にはなりませんでした。中国人ヘイトという訳ではないのですが言語以外でも文化の違いやマナーの意識の差が気になることも多かったです。
大体2,3セメスター目ぐらいでみんな新しい友達が出来始めて国の括りが緩くなってくるのでそれまでは仲良い友達を数人作ってやり過ごしましょう。僕も初めのセメスターは本当に友達が5人もいないぐらいで孤独でしたが今は友達も増え楽しくやっているのであなたもきっと大丈夫! もちろん中国やインド系以外にも色んな国の生徒もいるので上にも書いた通り積極的にあちこち探検していい友達を作っていきましょう。
あんまり大学感が無い
これは良いとも悪いとも言えますがFICは高校の延長上みたいな雰囲気なのであんまり"俺海外大で勉強してるわああ"といった感じがしません。当たり前ですがやはりSFUに編入してからの方がかなり海外大感があります。
あと良くも悪くもFICは雰囲気がややゆるいので多少自分を律して頑張る時は頑張らないといつまでもFICにいることになってしまいます。雑にまとめるとさっさとSFUに上がっちゃいましょうということです。
全員がSFUに編入できる訳ではもちろん無い
何回もFICは高校みたいな感じと言ってきましたがやはりSFUへのPass wayということで勉強内容は基本的にSFU生がしているものと変わらないので舐めているとえらい目にあいます。僕も初めのセメスターに特にリサーチもせずにクラスを5つもとって死にかけました。とりあえず初めは無理せずに3,4つぐらいにしておきましょう。FICの教授が"FICは君達がSFUに上がった時に困らないようにレベルを上げるための場所なので留学生だからといって基準を緩くすることは君達のためにならないからしない。しっかり頑張るんだよ"と言っていました。
実際にSFUに編入出来ない生徒もかなりいます。具体的な数字はないのであくまで肌感覚の目安ですがSFUに上がれるのは大体半数以上ぐらいな気がします。まじか、それはやばいな。。私無理なんちゃうかな。。と思っちゃうかもしれませんが正直SFUに上がれない人達は"まあそれじゃあ上がれんわな"という人達が殆どです。具体的には、授業にちゃんと出ない、課題出さない、パーティーばっかり行って勉強しない、ドラッグや酒にハマるなど要は不真面目な人が上がれていないだけです。当たり前ですね。FICは生徒が全員留学生、留学に来ている=家がある程度お金持ち→頭が緩めな生徒の割合が増える、ということでSFUに上がれない生徒が多いという現象が起きているのではないかと推測しています。
さらに上記したように割と誰でも入学できるのでFIC入学時にあまりふるいにかけられていないというのもあります。もちろん英語力は必要ですが必ずしも英語力のみが編入の可否を左右する要因にはなっていないです。現に英語が少し怪しい人でもバンバンSFUに上がっているし英語が話せるからと余裕をこいていると痛い目にあいます。勉強が難しいなら教授のOffice hourに何度でも質問しに行けば良いし、分からない問題があればPeer educatorという成績のいい生徒が他の生徒を助けてくれるというシステムを使えばいいし、どの授業をどうとればいいのか分からなければフロントデスクのAdvisingの人に何回でも聞きに行きましょう。英語が得意じゃないから、という言い訳は自分の為にもしてはいけないし家族が折角貴重な留学という機会を与えてくれているので自分ができることはちゃんと全部しましょう。
僕自身SFUに上がるのに結構苦労しましたが超えられない壁では全然ないはずです。目的意識を持ってしっかり頑張ればあなたもきっと大丈夫! あとSFUに上がってからdrop outした、というのはほぼ聞かないのでとりあえずは編入だけ目指していればちゃんと将来SFUを卒業できるはずです。(さて僕は来年無事に卒業できるのでしょうか笑)
選択肢がほぼSFUのみ
当たり前っちゃ当たり前ですがFICはSFUに編入する為の教育機関なので他の大学に編入しようとしても単位変換できない場合が多いです。SFUだけでなく他の大学への編入なども考えているなら違うカレッジに行くことを強くお勧めします。ちなみにカレッジからの四年制大学への編入を目指すと最低二年かかることが殆どです。
授業時間が長い
一部の科目を除いて基本どの授業も一コマ4時間です。その代わり授業が1週間に一回のものが殆どですが(Laboなどがあり週に複数回授業があるものもあります)それでも4時間は長いです。早めに切り上げてくれる教授も結構いたのですが4時間も授業を受けていると結構クタクタになります。SFUに上がれば4時間の授業はほぼないので頑張って早く編入しちゃいましょう。
飯が不味い
最後にかなりどうでもいいですがFIC内のカフェテリアはかなり期待出来ないです笑 食事を持ってくるのが必要な場合はFICに来る前に何か買ってくるか自分でお弁当を持ってくるのがいいかと思います。
最後に
以上FICについてのPros and Consでした。
FICについての情報がネットであまり出回って無いこともあり自分が新入生だった時に知っていれば良かったなと思うことなどをまとめました。Cons編では多少こき下ろした感もありますが僕はFICに行って良かったと思っているし現在SFUで充実した大学生生活を送れているのもFICで過ごした日々があるからだと思っています。
皆さんそれぞれ異なる事情や選択肢があると思うので全員にFICを勧めることはしませんが国内/国外大学直接入学、カレッジからの四年制大学編入以外にFICという選択肢もあるんだよ、ということが伝われば本望です。
他にも個人的に聞きたいことがあればコメント欄かメールで、あるいはInstagram (ID: kohei.d.bjj)でいつでも聞いてください。メッセージを下さる時は"ブログを見て来ました"と書いてくださいね。
それでは!